美容師さんも全てにおいてプロではありません。カット、パーマ、カラーリングなど必ず得意、不得意があります。カラーリングは髪の質、アンダーカラー、アンダートーンなどを考えて染めます。お客さんの希望の色合いにするために、肌の色や目の色などを敏感に感じ取りアドバイスできるセンスのいい人もいます。
高いお店だからといって全ての人が腕のいいわけでは絶対にありません。腕が良さそうに見えてしまう雰囲気に騙されて流されてしまうのです。私が思うに、このカラーリングを行うには経験(予想外の出来ことに対応する能力)、技術(色の組み合わせや色の出し入れ)、センス(美的感覚)が必要だと思ってます。
マンセルシステム
上記にある色の基準となる表があります。これはアメリカの画家、美術教師のアルバートマンセルが作った「マンセルシステム」です。「マンセル表色系」「マンセル色体系」など言い方はまちまちです。美術やデザイン分野で使われる表です。カラーリングもこれを基準として染めます。
色の三原色(プライマリーカラー)
色には決まった法則があり「色の三原色」(プライマリーカラー、第一原色)があります。テレビなどで使われる光は、光の三原色と言って「赤、青、緑」の光が重なるとを白になります。色は別にあり、絵の具などの色の三原色は「赤、青、黄」を混ぜると黒になります。
青と黄で緑、赤と青で紫、赤と黄でオレンジになります。これはアンダーカラー、アンダートーンと新たに染める色素の関係と同じで、髪も同じような感じで発色します。実際の髪の見た目の色は感じ方もあり少し違って、赤と青と黄で三原色だと黒ですが実際には暗い焦茶に見えます。これは髪の内部にしっかりビッシリ色素が入らないためこのような色合いになります。
色の第二原色(セカンダリーカラー)
青と黄で緑、赤と青で紫、赤と黄でオレンジは色の第二原色と(セカンダリーカラー)言います。
色の三属性
色相・・・色合い。赤青黄などの色調、種類
明度・・・明るさ。レベル。明るい暗いなど
彩度・・・鮮やかさ。あざやか、くすんでいるなど
アンダートーン、アンダーカラー
補色とは、マンセルシステムに位置する、ある色と真反対の色を混ぜるとお互いの色が打ち消し合ってニュートラルブラウンになる色のことを言います。ナチュラル、無彩色とも言うような色合いになります。無彩色とは彩度を持たない黒白灰などの色。有彩色とは彩度を持った赤青黄などの色。
例えば緑色と赤色の関係ですが、表で見ると緑色と赤色はちょうと真反対の位置になります。緑と赤の関係を補色と言い色を混ぜると打ち消し合ってニュートラルブラウンになります。仮にヘアカラーで緑色に染めた場合、補色を使い赤で染めると緑が消えます。
若い子が好んでするアッシュ色はアンダーカラーの赤みが強いと発色が綺麗にいきません。この赤みを消すのが補色として使う緑色です。
これとは違う例として、真反対の色により近づけた色にするのは難しいです。金髪を紫色にするのは難しいということです。また、複色とは簡単に言いますと元の色を生かした色合いで徐々に色を変えていくことです。
高かろう腕が悪かろうではないですよね
補色が使いこなせない美容師さんは、はっきり言ってセンスはありません。みなさんか言っている美容室は、よくカウンセリングしてくれますか?施術途中ドタバタして後ろでコソッと先輩に意見を聞いてませんか?他店に電話やメールしてませんか?大丈夫ですか?
ブリーチ、脱色。黒髪からの色の変化
色が上手く行かないからといってガンガンブリーチしていませんか。髪が傷む最大の原因がブリーチです。色を抜く回数を重ねるごとにボロボロになっていきます。
黒→暗い赤褐色→暗いオレンジ色→やや暗いオレンジ黄色→黄金色→ブロンド
ヘアカラーが落ちてきて髪色がキラキラ、赤、オレンジっぽい
ヘアカラーが落ちてくると髪の色がキラキラしたり赤っぽかったりします。これは髪のもとよりの色(メラニン色素)が関係します。私達の髪は、赤系メラニンか黄系メラニンのタイプに別れます。
私達の髪は、赤色の色素が多く、次に黄色、青色となります。
メラニン色素の種類と髪色
メラニン色素には種類があります。黒褐色系のユーメラニン、黄赤色系のフェオメラニン。メラニン色素が多いと黒髪になり、少ないと金髪になります。黒髪と金髪の間に量は栗毛色になります。黄赤色系のフェオメラニンの量が多いと赤毛になります。また、どのメラニンもほぼ無いのが白髪です。