光で染まる白髪染めは、普通の白髪染めとは違い「髪を染める」のではなく「金属を変化させて染めたように見せる」特殊な白髪染めです。通常のヘアマニキュアタイプの白髪染めで使うような着色剤(染料)を使わないで、金属の「銀」を使います。これは美容系の分野ではなく、理系が得意な高校生以上か化学の識者が身近にいればより分かり易いと思います。
[お詫び]
お詫び致します。メーカーの方、誠に申し訳御座いません。あくまでも私達が感じたことを他の方にも情報の共有としてお伝えしています。けっして商品が憎い、悪意を持っている訳では御座いません。お気に触りましたら申し訳ありませんでした。
光白髪染めはヘアマニキュアタイプの白髪染めと同じように「髪を痛めません」、「アレルギー体質の人でも使えます」、「黒髪を明るく染めることはできません」、「男女兼用で使えます。別々に販売しているのは多少においが違うものもありますが、色が違うだけです」これらの効果は前提としてあります。
光で染める白髪染めとは
商品ではサンカラーマックス、グローリン サンクロス、マジカルアクアヘアクリームなどがあります。
光で染まる白髪染め各メーカーのオススメポイントは同じで、「塗ったらほったらかしで、すぐに洗い流さなくていいので、楽だし簡単でしょ」というところにあります。しかし、実際はかなり染め上げるのに大変です。
クリーム(白髪染めクリーム、染料)を髪全体に塗っても、光があたっている所しか染まりません。光があたっている所のみ色の変化が起きるので、分け目を変えないと全体が染まりません。部分染めならいいですが髪の量が多かったり後頭部や襟足などは光をあてづらいので、全体染めは手間と時間が掛かります。本当に塗ってほったらかしにすると染まってない部分がかなり出てきます。
光の強さによって発色のスピードが変わります。蛍光灯などでは光が弱く、太陽光にあてないと時間が掛かります。光が強くても一回や二回では染まりが薄いです。室内だけで満足のいく色の濃さにするにはもっと回数が必要です。
普通のヘアマニキュアのように濃くしたいからといって、一日で二回染めることも難しいです。夕方だと日光が弱いので朝に塗ることになり、回数を重ねるいっても日数が掛かります。また、クリームの量も結構使います。髪の長さ、白髪の量、色をどの程度にするのか好みも違いますので、一概にはいえませんが染め上げるまでにかなりの量を使います。
髪に塗ったクリームが乾いた状態なら大丈夫ですが、ベタベタしていると付いてしまいます。発色が時間差で起こるのでクリームが他に付いてもすぐに分からないことがあります。衣服に付いたら発色する前に洗濯して落として下さい。発色してしまったら綺麗に落とすのは難しいです。少量でしたら塩素のブリーチに浸けておくことで落ちることがあります。
頭皮や肌に付いて発色したら薄い茶色になります。人の感じ方の差もありますが、頭皮で発色してもそれほど目立たないと思います。気になる人は発色する前に拭いて下さい。手や爪で発色すると落ちづらく石鹸でも無理なら、ヨウ素(うがい薬など)を塗り、1分ぐらいおいてから洗い流すようにします。
塗り方はクリームをタップリ塗るのではなく、髪全体に薄く伸ばします。着色料と違ってタップリ塗っても濃く染まるわけではありません。できるだけ頭皮や顔周り、耳周りに付けないように塗りますので、これが意外と大変だしめんどくさいです。生え際のリタッチは慣れるまで難しいかもしれません。
白髪染めの成分の銀が髪に付着して発色するまで時間が掛かります。数分や数十分で洗い流してしまうと色が薄いので、髪に銀を残しておく必要があります。すぐに洗い流さなくていいので楽とか、朝に塗ってそのまま放置、夜にシャンプーとは、「簡単」「楽」ではなく「洗い流してはいけません」と同じ意味となるのです。
一回でも使うなら覚悟せよ!覚悟がつかないなら使うな
種類タイプに関係なく白髪染めには必ずメリットデメリットは存在します。光で染める白髪染めの注目すべきデメリットは、ヘアカラーで染め直すと髪が緑色に変色してしまうことにあります。使うのをやめても、一年ぐらいは経過を観察し使用したことを忘れてはいけません。そのため、一回でも使うなら覚悟して染めて下さい。
ヘアカラーをすると緑色になってしまう原因は、成分と染まる仕組みから見ていくと分かってきます。緑色になってしまったら、ブリーチしようが脱染しようが、赤色で補色しようが直りません。暗い茶色にする方法はありますが、髪にする施術なのかと思ってしまいます。今後、ヘアカラーを使わないならいいですが、使うかどうか分からないなら使ってはいけません。光で染める白髪染めは、そのぐらいの覚悟が必要な白髪染めです。
今の時代は日焼けやシミなどを気にして、日傘をさしたり外出を控える人が多いです。そんな中、あえて太陽ににあたりにいくのは時代錯誤のような気がするのです。
光で染める白髪染めは、自分の一日の行動に沿えば使えると思います。しかし、ほぼ白髪染めのために何かをやらなければいけない状況になるはずです。これが結構めんどくさくなってきてしまいます。
これならば断然、簡単、楽に染められるLPLPヘアカラートリートメントの方がいいです。ヘアマニキュアの中では一番、良く染まり、頭皮や髪にも優しいです。断言できます。
ヘアカラートリートメント LPLP essence(ルプルプエッセンス)
僭越ながら、ここからは白髪染めの美容の分野ではなく、化学の授業をさせて頂きます。宜しくお願い致します。お伝えできているのは以前、彫金(シルバーアクセサリーなど)を行っていたので、その時に得た金属の特性や金属変化の知識を元にしています。大まかな流れはあっていると思いますが、専門的な識者ではありませんので、細かいところに誤りがあったとしてもご了承下さい。
光で染める白髪染めが着色剤の代わりに使う成分は硫酸銀です。銀の成分では硫酸銀以外にも硫黄銀、銀塩などを使っていたり表記してある商品もあります。
光で染める白髪染め商品の成分一覧は、こちらで確認できます。
光白髪染め成分一覧表。光で染めるサンカラーマックス成分
髪が緑色になってしまう原因として、ヘアカラーやパーマをしたら変色してしまったと色々な所で言われますが、基本的にはヘアカラーでなってしまいます。もちろん人それぞれですので、パーマで青っぽかったり紫掛かってしまう人もいるぐらいで、一概に絶対とは言えませんが緑色になってしまうのはヘアカラーの場合が多いです。
緑色といっても鮮明で綺麗な緑色ではなく、人によって違い黄色みを帯びた緑色から黒っぽい緑色までそれぞれです。白髪だけでなく黒髪まで変色してしまいます。
髪が緑色に変色してしまうのは、銀イオンがヘアカラーなどで使われている成分の酸化染毛剤に反応するためです。アルカリ剤(アンモニア)ではありません。髪の染まる仕組みの中で銀にならなかった銀イオンが、酸化染毛剤のパラフェニレンジアミン誘導体、レゾルシンなどと反応し緑色になります。
本来、銀イオンは水溶性なためシャンプーした時に洗い流されます。しかし、緑色に変色してしまう人の場合は、銀イオンが洗い流されないまま髪に残ってしまっています。その状態でヘアカラーに限らず、酸化染毛剤を使っている毛染めを行うと緑色に変色してしまいます。
髪の仕組みから考えると緑色に変色してしまったのは、髪の色素や元から着いてた染料などではなく「銀」です。ブリーチや脱染、補色は着色剤(色素、分子)に対して反応させ色を変えるものです。銀(金属)を変化させることはできませんので、色を戻したりすることはできないのです。
もちろん美容師さんに頼んで無理くりブリーチしたり、ヘアマニキュアで上から色を被せたりすれば多少なりとも色は変化しますが、髪を元の色には戻せません。
本当の意味での緑色を直すこととは、髪から銀を取り除くことになるので現実的には非常に難しいのです。緑色の変色した銀を取り除く対処方法は確立されていません。
色落ちしても、髪に銀は残っている!これが非常にやっかいです。
光白髪染めで困るのが、色落ちしても銀は髪に残ってしまっていることです。リタッチせずにシャンプーをしていくと色落ちは進み白髪が見ます。白髪が見えても実際は、色が薄く残っていたりするので全部の色が抜けるにはかなりの日数が必要です。
色が残っているということは、銀が残っており結合している銀イオンも存在します。数ヶ月ぐらいでは残っているので美容室でヘアカラーをするのなら必ず美容師さんに伝えて下さい。白髪染めの使用履歴も一年程度は覚えておいた方がいいと思います。
「硫酸銀」が使われている光白髪染めで行えます。硫黄を使って、また銀を変色させます。銀は硫黄に触れると茶色~黒っぽい茶色に変色(硫化)します。いわゆる硫化銀というものです。緑色に変色した髪を元の髪色に戻すのは無理ですが、目立たないように濃い茶色~黒っぽい色にすることはできます。
この方法は銀に対して行うものなので髪に残っている銀の多さによって色が変わってきます。やってみないと、どのくらいの暗さの色合いになるか分かりません。硫黄は温泉でもあるように肌や髪にも問題ありませんが、髪色がイメージと違っていたり、髪質の変化など一切の責任を負いません。自己責任にてお願い致します。
サンカラーマックスでは髪が変色した場合、連絡すればヘアローションSというをシャンプーと混ぜて使うものを無料でくれます。この成分もおそらく硫黄だと思います。
ヨウ素は銀と結合しやすい特徴があります。髪に付いた銀が少しでも取れればいいなあ程度だと思って下さい。変色した髪にヨウ素を付けたものを地道にポンポンします。ヨウ素が銀に触れるとたまに変色するぐらいで、基本的には黒っぽく変色させることはできません。
髪が茶色になったらそれはヨウ素の元の色が付いたのか、銀が取れたのかはやっている本人しか判断できません。全部を取るのにはかなり時間と労力が必要になりますし、ちゃんと取れるかもやってみないと分かりません。ヨウ素はうがい薬でも使うように安全ですが、髪色がイメージと違っていたり、髪質の変化など一切の責任を負いません。自己責任にてお願い致します。
以下の内容は別で詳細を書いてますので参考にしてみて下さい。
詳細はこちらでご確認下さい。
光白髪染めで緑色に!脱色や補色しても直らない原因と成分
光白髪染め成分の「硫酸銀」を「硝酸銀」が使われていると間違えている人が多いです。昔の商品や知られていない商品なら分かりませんが、一般で目にする商品では「硝酸銀」は使われていません。単に単語の間違えでは終わらず、ヘアカラーとパーマで使われているアンモニア(アルカリ剤)と反応して、雷銀という物質が作られるとまで話が大きくなってます。
雷銀とは少しの振動で爆発する物質です。それも髪の中で雷銀ができて爆発し、枝毛や切れ毛になってしまう話にまでなってます。しかし、このようなことはメッキ工場や化学の実験など、取扱う量が多く他の条件が重なって稀に起きることです。通常の使い方では起きません。仮に硝酸銀が使われていたとしても、白髪染めの全成分の1%以下でしか配合されていていません。そのぐらいでしたら眼科の殺菌剤のような医薬品としても使われておりますので、心配する必要はありません。
硝酸銀と硫黄で爆発!?
硝酸銀と硫黄を混ぜて条件が揃い衝撃を与えると爆発します。これも雷銀と同様に話がどこまで広がるか分かりませんので、いちよう参考までに。
金属アレルギーを心配する人もいると思いますが、金属の中でも銀はアレルギーが非常に少ない物質です。銀は抗菌剤に利用されるぐらいですので、ほぼないと言えるぐらい少ないです。シルバーアクセサリーなどで出てしまう人は、銀でなく他の物質でなったと推測できます。
シルバーアクセサリーは純銀を使うことはほぼなく、金(K18など)と同じく強度を保つため他の金属を混ぜます。混ぜる金属としては、ニッケル、クロム、カドミ、銅、鉄、亜などがあります。これらの金属がアレルゲンとなっている場合がほとんどです。そのため光白髪染めで金属アレルギーの心配はしなくても大丈夫でしょう。
単に簡単だから、楽だからとで光で染める白髪染めを選ぶと使いこなせないと思います。白髪染めにこだわりがないのなら、断然良く染まり、髪や頭皮に一番やさしいLPLPヘアカラートリートメントで染めた方がよっぽと楽です。
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