白髪染めの成分表は調べやすいようにあいうえお順にしてあります。実際の商品の裏面に書かれている成分の順番は、法令で決まっており配合量の多い順になっています。染料(着色剤)と配合料が1%以下の成分は順不同で記載することができます。染料以外の成分を先に記載して、染料は最後に記載するように決まっています。しかし、詳細な成分配合はメーカーでしか分かりませんので、実際の商品の裏面を見てもどこからが1%以下の成分により順不同になっているのかは私達では判断つきません。
下に記した表の抽出方法や製造方法はあくまでも参考として頂き、正確なものは専門の学術書をご覧下さい。
現在、主流で人気のヘアマニキュアの成分は、基本的に刺激が少なく安全性が高いものが使われています。一成分だけをみると中には少し刺激があるものや危険とされているものもありますが、配合量やph(パーハー)の調整で問題がないところまで落として安全性を高めています。このようなヘアマニキュアの成分は、大手有名メーカーのシャンプー、リンス、トリートメント、コンディショナーにもほとんど使われています。
ヘアマニキュア白髪染めに限らず、化粧品、シャンプー、リンス、トリートメント、コンディショナーなどには酸化防止剤、防腐剤、安定剤、界面活性剤の組み合わせ、一部は必ずと言っていいほど配合されています。全て入ってないのはありえません。色々な情報サイトがあり賛否両論、配合あり無しがありますが、水を使っている時点で無しはありえません。
例え防腐剤を使用していませんとあったとしても、有名な防腐剤の成分は使用していなくても防腐剤の効果を得られる他の成分を必ず使っています。または化学変化により同じような作用を作っているのです。そのようなことまでは記載されておりませんので、成分にこだわる人は自分で確認しないといけません。
一成分には多種多様な作用があり、成分同士が組み合わされると別の作用が発生したりします。このようなことはメーカーや識者ではないと分かりませんので、このサイトに限らず広告や宣伝、情報サイトなど全てを信用してはいけません。あくまでも参考程度にして頂き正確なことを知りたければ必ず学術書で確認して下さい。メーカーなどのお客様相談室に聞いても全く意味がありませんし分かりません。
効果、商品の項目は、成分を使っての使用目的や商品はこれらに限らず多様にあり、その中の一部を抜粋したものです。
エモリエント剤は、皮膚からの水分蒸散を防止してうるおいを保持し、皮膚を柔軟にするという皮膚生理作用の効果をもたらすものです。
成分、原材料名、物質 | 構造、製造、性質、効果 | 効果、商品 |
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AMP | アデノシン・モノ・ホスフェート。生物の代謝に必要な物質で種子、球根、木の芽、母乳にも含まれている | クリーム、乳液、パック、pH調整剤、コンディショニング |
AMP | 2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール。ニトロプロパンをホルムアルデヒドと反応させて得られる物質。脂肪酸と併用して乳化剤として用いる。肌引き締め効果。中和剤 | シャンプー、ファンデーション、石鹸、乳液 |
BG | 1,3-ブチレングリコール。刺激が少ない比較的安全な保湿成分。多くの化粧品に使用されている | 乳液、クリーム、美容液、保湿、コンディショニング |
PEG-40水添ヒマシ油 | 安全性が高い乳化剤、可溶化剤。トウゴマの種子から採取されるヒマシ油の二重結合に水素を添加した硬化ヒマシ油に、酸化エチレンを付加重合して得られる非イオン性界面活性剤 | 石鹸、乳液、クリーム、シャンプー |
PPG-3カプリリルエーテル | 皮膚や髪への高い吸着性、滑らかな感触が得られる合成界面活性剤 | 乳化剤、保湿剤、コンディショニング |
アルギン酸Na | 天然海藻から得られた物質。食品の増粘剤、ゲル化剤 | 安定剤として利用されている添加物 |
イソペンチルジオール | 刺激が極めて低い成分。溶剤、保湿、抗菌 | 化粧水、口紅、洗顔料 |
エタノール | 穀物のデンプンや炭水化物を発酵させたものを精製した、植物性のアルコール。化粧品全般に使用されています。染毛力を向上させる働き | 殺菌、溶剤、収れん |
加水分解ケラチン(羊毛) | 羊毛由来のタンパク質を加水分解して得られたケラチンペプチド | キューティクル保護、退色防止、ダメージ補修、保湿 |
加水分解コンキオリン | アコヤ貝の真珠層に含まれているタンパク質コンキオリンを加水分解したもの | 保湿、髪のパサつき防止 |
加水分解シルク | 家蚕から得られる絹繊維を加水分解して得られた水溶液 | 保湿、ダメージヘアの抑制保護、被膜形成 |
塩化ヒドロキシプロピルトリモニウムデンプン | じゃがいもなどのデンプンからつくられる、陽イオン界面活性剤 | 帯電防止剤、乳化安定剤、コンディショニング |
シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール | 水や油にも溶ける。髪や皮膚へ有効成分の浸透促進 | コンディショニング、保湿、潤滑、乳化安定剤 |
水添ヤシ油 | ココヤシから得られたヤシ油を水素添加して得られる油脂 | 油剤、閉塞剤 |
ステアラミドプロピルジメチルアミン | 植物由来の三級カチオン界面活性剤で比較的刺激性は弱い | コンディショニング、帯電防止剤 |
ステアリン酸 | 高級脂肪酸で天然の油脂とロウの構成成分。毛髪にうるおい感を付与する働き | 乳化剤、抗酸化、石鹸、ローション |
ステアリン酸グリセリル | 安全性が高く、食品や医薬品にも使われ無添加化粧品にも使われることが多い。ステアリン酸(大豆油などの植物油脂に含まれる脂肪酸)とグリセリンを合成した合成界面活性剤。皮膚にうるおいと柔軟性を与える。非常に多くの化粧品に使用しされてる | 美容液、パック、トリートメント |
トコフェロール | 天然ビタミンE。植物油・動物油に含まれている脂溶性ビタミン。血行促進、油脂の酸化防止、抗炎症。食品や化粧品に使用されてる | サプリメント、クリーム、ニキビケア |
乳酸 | 動植物界に広く存在している有機酸。非常に多くの化粧品やヘアケア商品に使用されている | 緩衝剤。保湿、コンディショニング、化粧水、乳液 |
乳酸Na | 乳酸とアルカリ性の性質を持った水酸化ナトリウムを化学的に反応させて作られる強い保湿効果のある天然保湿因子の一つ | 化粧水、乳液、クリーム、基礎化粧品 |
パーシック油 | 桃や杏の核から得られる油脂。不乾性で皮膚への浸透も早い | クリーム、乳液、オイル |
バチルアルコール | 素肌への刺激が無く、のびが良く保湿性に優れている。化学合成により得られる油性原料。サメ、カニなどの肝油中に含まれるエモリエント成分。毛髪にうるおい感を付与する働き | 乳化安定剤、閉塞剤、保湿 |
パルミチン酸エチルヘキシル | パルミチン酸(*)と2-エチルヘキシルアルコールとの化合物、エステル | 油性基剤、エモリエント剤 |
ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウム | ヒアルロン酸をプラス帯電(カオチン化)させ髪や肌に吸着できるようにしたもの。皮膜形成、保水剤。非常に多くの化粧品に使用されている | 化粧水、クリーム、ヘアパック |
ベヘニルアルコール | 菜種油からとれる。安全性が高い。毛髪にうるおい感を付与する働き | 食品にも配合され皮膚を保護する成分 |
ポリアミノプロピルビグアニド | ピグアナイド系化合物で刺激が少なく毒性も極めて低い | 消毒剤、防腐剤、化粧水、ヘアパック、クリーム |
ポリクオタニウム-10 | 植物繊維由来の天然系ポリマーで、刺激や毒性が低いコンディショニング成分 | 陽イオン界面活性剤、帯電防止剤、皮膜形成、ヘアスタイリング剤 |
マロン酸ビスエチルヘキシルヒドロキシジメトキシベンジル | 酸化防止剤、UVケア、皮膚保護剤、安定化剤 | コンディショニング、シャンプー、リンス、乳液、化粧水 |
水 | 大自然の恵み | ほぼ全ての商品 |
ミツロウ | ミツバチの巣からとれるロウを精製したもの。毛髪にうるおい感を付与する働き | 天然ワックス、乳化剤、保湿、コンディショニング、お菓子作り |
ミリスチルアルコール | 天然植物油からとれるエモリエント油で天然高級脂肪酸。毛髪にうるおい感を付与する働き | 乳化安定剤 |
ミリスチン酸 | ヤシ油、パーム核油由来の高級脂肪酸。毛髪にうるおい感を付与する働き | 保湿、安定剤、クリーム、石鹸、洗顔料 |
現在のヘアマニキュアの染料(着色剤)は、塩基性染料、HC染料、酸性染料、天然色素のいずれかを使います。
塩基性染料
塩基性染料は、2001年に配合可能になった新しい染料成分です。カチオン(+の電荷、正電荷、陽イオン)を持っている。髪表面のケラチンタンパクのアニオン(-の電荷、負電荷、陰イオン)と結合(イオン結合)することで染着します。分子が大きいので髪の内部には浸透せず、表面や浅い部分に染着します。
HC染料
HC染料は、2001年に配合可能になった新しい染料成分です。+、-の電荷を持っていないので髪の表面には染着しません。分子が小さいのでキューティクルをいじらず隙間から髪の内部へ浸透して水素結合や分子間力によって染着します。酸性染毛料では難しかったカチオン性界面活性剤との相性が良いため、高いトリートメント性を持たせたカラートリートメントとしての商品化が可能。
酸性染料
酸性染料は、アニオン(-の電荷、負電荷、陰イオン)を持っている。髪表面のケラチンタンパクのカチオン(+の電荷、正電荷、、陽イオン)と結合(イオン結合)することで染着します。分子が大きいので髪の内部には浸透せず、表面や浅い部分に染着します。塩基性染料より染着力が弱いので、促進剤としてベンジルアルコールやエタノールなどの有機溶剤を多く使用します。
4-ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノールは、ヘアカラーの酸化染料より安全とされ、天然色素では補いきれない染色力があります。安全面や刺激性はヘアカラーの酸化染料と天然色素の間に位置します。茶~黒系の白髪染めに汎用される赤色の直接染料(植物性の繊維を水で溶かして染められる染料、アゾ染料、芳香性アミン)、成分自体は多少の刺激があるとされてますが、ph(ペーハー)や使用量の調整によって刺激がないようにしています。
染料、色素、成分 | 構造、性質、抽出 |
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4-ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール | ヘアカラーの酸化染料と天然色素の間ぐらいに位置する染料 |
クチナシ青 | クチナシの果実から抽出。青色 |
水溶性アナトー | ベニノキの種子から加水分解した色素 黄色~オレンジ色~赤色 |
シコンエキス | 紫草の根から抽出した色素。紫色 |
HC青2、 |
HC染料。髪の内部に浸透し染着。ヘアマニキュア、ヘアカラートリートメント、ヘアカラーシャンプーなどに使われる染料で従来のヘアマニキュアより色持ちが良い。髪や頭皮にダメージを与えない |
塩基性青99、 |
塩基性染料。髪の表面や浅い部分にイオン結合して染着。ヘアマニキュア、ヘアカラートリートメント、ヘアカラーシャンプーなどに使われる染料で従来のヘアマニキュアより色持ちが良い。髪や頭皮にダメージを与えない |
栄養素の成分として配合されているものは、ほとんど植物や生物などの自然界から抽出されるものです。これらの抽出元は一般にハーブやスパイスです。ハーブやスパイスはハーブティなどのように直接、口にするような場合には注意が必要でその効能や目的によって漢方、生薬にもなります。そのため薬事法や医師法、景品表示法などに触れる恐れがありますので、効果、効能はあくまでも参考となります。
成分の効果や効能は科学的、風土的に多種多様にあるため、記載したのは一部を抜粋したものです。白髪染めに含まれる成分は配合量も微々たるものなので、一成分をみると直接口にするような効果は得られませんが植物アレルギーがある人は配合量が微量でも注意して下さい。
栄養素、エキス、成分 | 植物名、物質名、抽出 | 効果、効能、目的 |
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イノシトール | 穀類に含まれるフィチン酸を加水分解 | コンディショニング、抗炎症、保湿、肌荒れ防止 |
グリチルリチン酸2K | 甘草の根または茎 | 保湿、肌荒れ防止、解毒、抗アレルギー、抗消化性潰瘍 |
アルニカ花エキス | アルニカの花や根 | 抗炎症、刺激緩和、収れん、保湿、血行促進 |
アルテア根エキス | ビロードアオイの根(アルテア根) | コンディショニング、保湿、収れん、刺激緩和 |
ウコン根茎エキス | ウコンの根茎 | 保湿、抗炎症、抗菌、抗酸化、血行促進 |
オオウメガサソウ葉エキス | オオウメガサソウの葉 | 収れん、制汗、消臭効果、ニキビ予防 |
オクラエキス | オクラの実 | 保湿、肌荒れ改善、ヒアルロン酸産生促進 |
オタネニンジン根エキス | オタネニンジンの根 | 抗炎症、新陳代謝促進、血行促進、コンディショニング |
オドリコソウ花エキス | オドリコソウの茎、葉、花 | 収れん、消炎、浄血、育毛効果、肌荒れ防止 |
カキタンニン | 渋柿 | 抗酸化、抗菌、高血圧予防、血圧降下、抗ウィルス |
オランダカラシエキス | オランダカラシ(クレソン)の根や茎 | 保湿、血行促進、発毛促進、皮膚細胞活性作用 |
カミツレ花エキス | カミツレの花 | 保湿、消炎、収れん、血行促進 |
カワラヨモギエキス | カワラヨモギの花、葉、茎 | 肌荒れ防止、抗炎症、抗菌、収れん |
ゲンチアナ根エキス | ゲンチアナの根や根茎 | 保湿、抗炎症、発毛促進、コンディショニング |
ゴボウ根エキス | ゴボウの根 | 保湿、発汗作用、収れん、血行促進 |
シコンエキス | 紫草の根 | 肌荒れ予防、新陳代謝促進、殺菌 |
セイヨウアカマツ球果エキス | オウシュウアカマツの球果 | 消炎、充血緩和、収れん、血行促進 |
セイヨウキズタエキス | セイヨウキズタの葉および茎 | 抗炎症、収れん、洗浄作用、痩身作用 |
センブリエキス | センブリの開花期の全草 | 肝機能改善、抗潰瘍、発毛促進 |
ニンニクエキス | ニンニクの鱗茎 | 殺菌、防腐、疲労回復,滋養強壮 |
フユボダイジュ花エキス | ボダイジュの花または葉 | 保湿、抗炎症、収れん、血行促進 |
プラセンタエキス | 豚、羊、牛の胎盤 | 保湿、コンディショニング、血行促進 |
ボタンエキス | 牡丹の根の皮 | 鎮痛、抗炎症、血行促進、発毛促進 |
ユズエキス | 柚子の実 | 血行促進、収れん、保湿、角質剥離 |
リシリコンブエキス | 利尻昆布 | 保湿、頭皮改善、生活習慣病改善、エモリエント剤 |
ローズマリーエキス | マンネンロウの花または葉 | 血行促進、抗酸化、老化予防、脱毛予防 |
ローマカミツレ花エキス | ローマカミツレの花 | 抗炎症、新陳代謝促進、抗菌、コンディショニング |
ローヤルゼリーエキス | 働きバチが分泌する粘性物質 | 抗菌、細胞賦活、美白、保湿、新陳代謝促進 |